白魔女さんの森暮らし教室


Europeの白魔女について

 

森の賢者「Czarownica」に就いて定義の考察・抜粋

§1・はじめに

 

Czarownicaとはポーランド語で魔女と訳されますが、魔女本来の意味は「人と自然や、街と森、を行き来し、自然力を人に伝える賢者」と云う意味です。

従って「Czarownica」=「森の賢者」という解釈が本来正しい解釈です。 

では何故、「森の賢者」が「魔女」に成ったか、当時は自然科学を神秘とした時代の名残の様です。

現在では、ファッションブランドのネーミングから物語のキャラ迄、様々な形で魔女と云う言葉が乱立し、色々な意味に解釈され、夢のある不思議な存在として大衆に認識されてしまっている事から、一つの文化形態として捉えていますが、造園学の観点に於いては本来の意味合いとしてネイティブヨーロッパの自然共存文化と、その手法のあり方として確り捉えて行きたいと考えています。

§2・背景と目的

本来の語源は: Czarownica古英語: Haegtesse・即ち、生と死、自然と人、地上と空、超自然と文明社会、等の境に住む人の意味)に就いては、ヨーロッパ地域に於いて紀元前より人と自然の共存共栄に於ける知識や、自然科学的行為の先駆者として「森の賢者」と云う認識で崇められて来た存在です。 

未だ科学の見発展だった中世に於いては一時期、非人道的な行為により悲しい迫害を受けた歴史も否めませんが、現在では薬草医学や森林科学の分野に於ける先駆者として、その存在価値は欧米で高く評価され、名誉回復に努めている事から、魔女達はナチュラリスト、フォレストレンジャー、ハーブセラピスト、等の各方面で環境への期待を込められて活躍をしています。

一方、近年の日本では「物量」よりも「精神的な質」に対する価値観を求める様々なツーリズムが盛んに行われている傾向が多く見られ、歴史・地形・気候・等、に於いて神秘的な地域特性が多く存在して居り、古代より自然と人の生業に神々が宿る場所として崇められてきたスピリチュアルスポットと呼ばれる場所が大変多く、人と自然の関わりとして国際的にも注目を集められています。

Czarownicaの文化(spiritualscience)と造園学(forestscience)の融合により、recreationacademism、を兼ねたtourismとして、森林の多様化による活用から実践的な体験を目的に、人と自然の安らぎや環境保全行為をCzarownicaの手法を用いて造園学の見地から確立させて行く事を念頭に置いています。

又同時に現在では人と自然の関わりや自然力との共存共栄をテーマにした「ジオパーク自然力の家Czarownica」や香水・蠟燭・石鹸等のCzarownicaブランドとしてオーガニックアイテムの開発研究も進めています。

従って語源として本研究で用いるCzarownicaとは森の賢者としてのハーブセラピスト、ナチュラリスト、フォレストレンジャーであり・・・「魔女」≠(spiritualnativenaturalist)×(人と自然の関わりに於ける森林科学の実践者)=「Czarownica」・・・という概念で表現して居りますが、これは日本国内に於いて夢のある存在として定着している表現の活用であり、本文に於いては敢えて用いますが、決してEUROPEの地域、文化、個人に対して悪い意味合いではなく、日本人の概念からポーランド共和国に対する親愛と尊敬と敬愛の念で用いている事を、どうか御理解を願います。

§3・森の賢者(魔女・Czarownica)の語源

 魔女と云う言葉の語源に就いて代表的な物を考えてみれば、英語ではWitchドイツ語では、Hexeと云い、Witchの語源は、wise womanから来ているといわれています。

つまり「賢い女性」という意味ですが、そもそも魔女というのは、薬草の知識に長けた女性のことですから、この語源は当然の事です。

面白いのはHexeの語源の方で、これは「垣根の上に立って、隣を眺める」というような意味がある様ですが、医療の未発展であった中世に於いては、村の魔女と云う呼ばれ方で村の医者や産婆等、生と死の世界を行き来する立場に関わっていた事から「垣根を飛び越える」という飛行のイメージや、「垣根の上に居る」という境界線を跨いだ存在、というようなイメージが発生したようです。

§4・Czarownicaに就いて定義のまとめ

 さて、前項に於いて述べて来た森の賢者達は、嘗てはヨーロッパ全土に分布した先住民で、その自然科学文化は時の権力者や庶民には多大な影響が有ったものと考えられます。

更にその共通的な特徴としては村の薬草医であり、産婆であり、自然環境における科学的知識から農林水産に於ける予測も行っていた事から時には気象学などから軍事にも介入し自然科学と人文社会の垣根を行き来できる賢い女性を「森の賢者」と崇めていたと考えられます。

しかしその自然科学と手法があまりにも優れたいた為に科学の進んでいない中世ヨーロッパに於いては「魔女」と云われ、悲しい迫害も受けていた事も事実です。

そして同時にこの時代からお伽噺や迷信も増えています。

こうした中で現在では科学も進み、ヨーロッパに僅かに残った先住民文化として、ナチュラリスト・ハーブセラピスト・フォレストレンジャーなど地球環境と人との共存共栄のエキスパートとして脚光が再び当たり始めています。


POLAND共和国


ビャウォベヴィエジャの森(Belovezhskaya Pushcha / Białowieża Forest)

ポーランドとべラルーシにまたがる世界遺産です。

ポーランド側が1979年に、ベラルーシ側は1992年に世界遺産登録されました。

世界遺産であると共に、世界生物圏保護区にも指定されています。ポーランド側が625平方km、ベラルーシ側が875平方km、総面積は約1500平方kmにもおよびます。
ヨーロッパの多くの森が人間によって開発されていく中、「ビャウォヴィエジャの森」はポーランド王やロシア皇帝のための狩猟場だったことと大戦時後の冷戦時代からベルリンの壁崩壊の1989まで開発されませんでした。そのため今では手つかずの大自然を存分に味わる人気観光スポットです。ジュブルと呼ばれているバイソンの生息地としても有名ですが、多くの動物にとっての聖地にもなっています。

森の小道

白魔女さんの森


ワルシャワ市街

町中散歩


ワルシャワ大学日本学科

講義風景


知的冒険の旅案内人

造園学×魔女文化

昔からヨーロッパには「万物の迷惑にならない事を確かめたならば進んで人の役に立て」という白魔女さんの教えがあります。【東京大学庭師倶楽部・魔女と造園学研究】
上の写真はそのために人と自然が仲良くして行く月・大地・火・風・水の5 elementです。
線で結ぶことで白魔女さんの五芒星が出来上がります。【東京大学庭師倶楽部・魔女と造園学研究】