糸魚川ジオパークカレッジ第10期開講

3分で解る糸魚川ジオパークカレッジのお話し」

皆さんこんにちは、私は『東京大学庭師倶楽部』の宮江介と申します。

「庭師倶楽部」って変な名前ですね、実は明治期に確立された造園学という学問を基に「人と自然の関り」をテーマとして知和宇土市の環境資源をして、研究サポートする東大農学部出身者の有志団体です。

本来は一つの街に対して3年を目途に活性を図り、次の街へと旅立ちますが、この糸魚川地域に就いては自然と文化資源があまりにも多く、未だに整理整頓が出来ないほど造園学の宝庫であり、研究者として生涯の研究基地とする価値があると考えています。

そこで見聞した事を大学に戻り偉そうに話すわけですが、糸魚川居候の身として何かこの街の役に立てないかと考えた時に、この街に眠っている「人ポテンシャルの高さ」に着目し「地域全体を学習キャンパス」として考え「その知的コアをカレッジとして活性させる」事で、市外との文化交流も図り、糸魚川から発信できるジオパーク学を確立できれば、将来はジオパークの街ゆえにできる独自の実践的学問体系の確立と、大学の構築に発展できればと。大いなる夢に浪漫を抱いている次第です。

この為、造園学による基礎的な概念と知的冒険の旅による経験値を博物誌として広く伝え、参加者と共に学び考え、ジオパーク学として地域の人々が個々に興味を持ち、捉えたテーマを考査してもらう事で、論文化するスタイルで当カレッジを開講して10問目を迎えた次第です。

同時に1年間のカリキュラムを終了した卒業生により付属究室も設立してもらい、お陰様で今まで構築した皆様の論文を基に、更に実践化する研究と開発が行われ各地で起動し始めています。

当カレッジでは市内はもちろん市外の方にもすべて門を広く開いてお待ちしておりますので、社会人も学生さんも是非、お力添え、ご参加をお待ちしております。

ジオパーク学とは

「自然力との共存共栄」をテーマに文系・理系の枠を超えた新領域創生学をジオパーク学と定めました。

このジオパーク学については、「人と自然の関わり」をテーマに、100年以上東京大学が構築してきた造園学を基に、広く理系文系の枠組みを持たない形で行い、個々が深く糸魚川地域全域の大地、生態系、文化・歴史などを題材に自然力との共存共栄に関する新領域創成学です。

又、造園学による基礎的な概念と東京大学庭師倶楽部によるヨーロッパや日本各地への知的冒険の旅による実践的な経験値を博物史として広く伝え、参加者と共に学び考え、ジオパーク学として参加者が個々に捉えたジオパークならではのテーマについて深く考えた事を論文化するスタイルで座学や地域フィールド体験を含め、学習と研究を行っています。

これまでの歩み

2008年に糸魚川出身者の小林保廣氏の発案から、東京糸魚川会の依頼との協力により、造園学者磯崎邦夫を代表とする有志団体東京帝国大学庭師倶楽部(以下、庭師倶楽部)が糸魚川市の公認と協力を得て、糸魚川地域の自然環境および人文環境の調査と、その環境資源に於けるポテンシャルの発掘を目的とした調査研究活動を行った事から始まりました。

2012年より糸魚川市役所 岩﨑良之氏 ・ 大嶋利幸氏 の命名から当カレッジが発足され、地域独自の学術的講座と、その実践的研究機関を地域住民・地域行政・地域団体らの指針と共に運営を現在に継続している団体です。

2013年より1年間のカリキュラムを終了した卒業生により付属究室も設立されました。

今までの論文を基に更に実践化する研究と開発が行われ各地で起動し始めています。

 

これまでの主な実績(2023年5月現在)

・受講生及び卒業生・・・・・・・・122名(20122022合計)

・研究室所属生・・・・・・・・・・91名(20122022合計)

・座学・・・・・・・・・・・・・・全講座14+特別講座920122022合計)

・野外ツーリズム・・・・・・・・・8種(20122022合計)

・当カレッジ卒業論文数・・・・・・95本(20122022合計)

・当カレッジ付属研究室開発商品・・24日科目+1品目(2023現在)

・首都圏大学サテライト校開講・・・筑波大学・女子美術大学(2023現在)

・県外イベント・・・・・・・・・・東大フォーラム等2件(毎年)

・県内イベント・・・・・・・・・市街イベントとして数件の実施(20122022合計)

・市内イベント・・・・・杉並区の小学生わんぱく探検団の受け入れ(2018年約40名)

・市内イベント・・・・・・・・・・美山公園やジオパルでのイベント等

 

これからの10年に向けたジオパークカレッジ団体会則

第一条・当団体は、東京大学庭師倶楽部・東京糸魚川会・糸魚川市などの協力の元、市民主体の「糸魚川ジオパークカレッジ」を母体として、その研究実践と計画活動を行う団体「糸魚川ジオパークカレッジ付属研究室」から成り立つ組織とする。

第二条・会員は当カレッジ参加初年度を準会員として、当カレッジが定めた一定基の学術課題を収め卒業後、書面による意思表示により正会員登録(入会・退会の登録)を行い、学術の先の実践研究とその実行を前提として会員と定め、常勤又は専門講師も会員と定めてカリキュラムや実践研究に対する活動に参加する。

第三条・会員は個々が深く糸魚川地域全域の大地・生態系・文化・歴史などを題材に自然力との共存共栄に関する学術形態を構築し年一回の研究報告を行い、研究論文などの著作権を著者個人、版権を糸魚川市として、当カレッジにおいて委託管理を行い、社会貢献や環境貢献に対して積極的な寄与貢献をおこなう。

第四条・会員における登録費や年会費は基本無料として、受講料は糸魚川市民一回500円、市街の方は11000円として収益を運営費の一部として、会場、必要時の人材や広報においては糸魚川市及び住民や市内組織等の協力により運営を行う。

第五条・当団体における学術形態は造園学を基に、人と自然の関わりに対して広く理系文系の枠組みを持たない自由な概念で新領域創生ジオパーク学を前提として行う。

第六条・活動の基本概念については、大地・生態系・文化・歴史を題材に物理、心理、史実などの学術手法を用いた学習や研究を主旨とし、保護と利用・持続可能な環境計画・環境教育の構築を推奨することを方針とし、人と自然の関わりや、自然力との共存共栄の出来る実践学を理念とする。

第七条・当団体の運営は会員を主体として運営を行うもので、各決定事項については地域・市民・会員などの意見を広く集め、当カレッジ付属研究室にて決定する。

第八条・運営費に関しては当カレッジの受講料と地域内外の各公的助成、理解者による支援、開発商品の提供などにより、環境貢献や社会貢献を前提とした業務を展開することで、その収入から団体の継続を求める。

第九条・運営における教室を糸魚川地域公民館(新潟県糸魚川市横町1丁目14-1)として、学術的主催局を東京大学庭師倶楽部糸魚川研究所内(新潟県糸魚川市須澤3813)として、後方支援局を特定非営利活動法人ジャパンフォレストフォーラム本部内(東京都八王子市元八王子町1-96-110)として、上記に記した学術体系とその研究成果による環境商品の提供を市内・市外を問わず提供し、その収益・助成・支援などを運営費として当て余力においては協力会員全てに対して有償ボランティアとしての還元ができる事を望む形で、持続可能な環境計画の達成に努める。

 

第十条・将来はジオパーク学を専門とした大学院主体の市立大学創立による研究機関としての法人化を目的とする。


2023年7月29日・糸魚川市内「おまんた祭り」におけるジオカフェにおける地元中学生と糸魚川ジオパークカレッジ(石ころビンゴとプチジオトープ)の活動風景。

※親子で参加してくれたお客様をもっ審にサポートする中学生。

2023年7月29日・糸魚川市内「おまんた祭り」におけるジオカフェにおけるTeam青海中学校環境学習班の活躍風景。

※暑い日でしたが糸魚川ジオパークカレッジのジオカフェを助けてくれた中学生の皆様、誠にありがとうございました。