はじめに・・・10.0010.10

 

本日はお忙しい中、当フォーラムにご参加頂き誠にありがとうございます。

早速ですが、本日のフォーラムについて、背景と目的をお話しさせて頂きます。

 

  背景

造園学の分野からジオパーク(大地の公園)が有する、山・川・海・森・町と、人の良好な関係が古代から継続され、現在の様々な環境問題に対してとても有効なヒントになっている事から、これらを大学の講義に取れ入れた結果、様々な環境計画や環境デザイン思想が若い学生さんから発案・発信された事で、集落単位に伝承されている昔からの環境哲学を呼び起こす事で地方都市の活性に対するポテンシャルやヒントになると考えました。

 

  目的

そこで本日は僅かな時間ですが、各地の市町村に眠る独自の自然や文化の持つオンリーワンの資源を見出し活用して頂く目的から、世界ジオパーク認定の街「糸魚川の大地・生態系・人文」を題材に、市内の木浦地区に伝わる舞楽の記録映像を具体例として、人と自然の関わりや自然力との共存共栄哲学について視点を置き、保護と利用・持続可能な環境計画、未来へつなげる環境教育分野等の様々な状況報告やアイディアをパネルディスカッション形式で語って頂く事で広く共有し、皆様の地域で活用のヒントにできればと願い当フォーラムを開催させて頂きます。

 

 限られた時間ではございますが皆様どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

2023.11.12 農学博士 宮 江介

縄文の昔より伝わる暮らしは様々な形で「人と自然の関わり」や「自然力との共存共栄」の哲学をちりばめて平和に暮らしていた歴史があり、現在に伝えられています。

 

これらの文化は、日本が世界に誇れる環境科学としての優れた面がありながら、近代における経済や科学の発展、国際化や都市化などが進むことで、忘れ去られ、追いやられ、少しずつ消失していった史実があります。

 

しかし、現代社会において、人が自然環境や生態系とともに健康に幸せに暮らすための、恵みと災害に対して環境学や都市計画学において古代からのメッセージを見直して活用する時期が来ていると考えています。